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2006年5月新婚旅行

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    だいぶ遅れてしまったけれど、ハワイイ・カウアイ島へ新婚旅行。

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2015年8月 4日 (火)

踏み跡あり

踏み跡あり

手元には一枚の地図がある。しかし、この地図には道が描かれていない。それは作成者の怠慢というのではなくて、本当に道がないためだ。

これから何日間かかけてこの地を歩く僕らに、この地図を渡した男がいったのはただひとこと。

「斜面に踏み跡あり」

かくして僕らは急峻な斜面に挟まれた谷沿いを、文字通り滝のような汗を流して歩き続けた。2リットルの水筒があっという間になくなっていく。

それでもブナの原生林を歩くのは本当に気持ちがいい。何日か歩いていると痕跡だった踏み跡も、はっきりした山道になっていく。心にゆとりが生まれる。

踏み跡あり

この山域は1年のうち12月から5月までの半年間、まったく人を寄せ付けない。一番近い集落までは10km以上ある。この森ができてからいったい何人の人がここを通り、この景色を見ただろう。千人はいるまい。百人か、二百人か。あるいはもう少しいるかも知れない。太古の昔からほとんど変わらずにあるはずのこの景色の中で、彼らはどんな思いで歩いたのだろう。

踏み跡あり

ある者は得物である熊を追い、反対に何かから逃げるために踏み入った者もあるかもしれない。巨木を探す木こり、イワナを求めて沢を登る釣り人も少しはいただろう。

踏み跡あり

その陣列の末端にいる自分という存在を思う。何度も沢を渡り、斜面を登り、或いは降りてどんどん進む。遂に目標としていた場所にたどり着いた。荷物を降ろして寝転がり空を仰ぐ。ひんやりとした空気がうれしい。

踏み跡あり


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